武道授業づくり研究会を終えて

2023年11月10日 15時44分

 今年度、愛媛県教育委員会から「武道授業づくり研究会」の会場校として指定され、これまで保健体育科の教員を中心に、本校が行っている剣道の授業について研究してきました。

119日が研究会発表の日であり、主に中予地区の保健体育科の教員に本校の取組を見ていただきました。この研究を実践するにあたり、地元の愛媛大学はもとより、福岡教育大学からも専門の教授が何度も本校に足を運んでいただいて助言をいただきました。ありがとうございました。

 

 今回は主に次のような視点で研究を進めました。

〇剣道の攻防のイメージをいかに持たせるか。

タブレット端末があることから、手本となる動きの動画を編集して生徒に配信しました。普段剣道を見る機会がないため、見たい時に見られる環境があることは効果が大きいと思います。

〇剣道の動きを身に付けさせるためにどのようにするか。

「剣道体操」という剣道の攻防の動きを取り入れた準備運動の動画を作成し、毎時間、授業の最初に行うようにしました。足さばきや竹刀の振り方などが自然と身に付く感じがしました。

また、剣道は声を出しながら打ち込みを行うため、少しでも声を出しやすくするため、活動の際はテンポのよい音楽を流しました。元気のよい「ヤー!」や「メーン!」の声と共に打ち込みを行う生徒が増えてきています。

〇恐怖心の克服やけがの防止のためにどのような対策をとるか。

剣道の防具は装着しているものの、防具のない部分に竹刀が当たることで、消極的な活動になることから、ウレタンを巻き付けて作成した「簡易竹刀」を作成しました。これを使うことで、意図せず当たってしまっても痛くないため、伸び伸びと剣道の攻防練習ができていました。

〇少しでも活動の時間を多くとるためどのように工夫していくか。

  剣道は防具の装着に時間がかかります。特に面を装着する際に面紐が結びにくいようです。そこで、面紐の代わりにマジックテーブをつけたカラーテープ(リプロンテープ)を面に装着し、簡単に面の着脱ができるようにしました。かなりの時間短縮が図れたと思います。

 

 当日の授業の様子はHPの写真のとおりです。これらの工夫を行った中で、何度も攻防のやりとりを行い、少し汗ばみながら楽しく剣道を学ぶ様子が見られました。

 

 ちょっとした工夫で活動が増えたり理解が増したりします。特にタブレット端末が導入されたことで、授業の在り方も変わろうとしています。これからも教職員一同、一層研鑽を図り楽しい分かる授業の創造に努めていきたいと思います。