防災教育の取材を受けて

2023年6月5日 15時58分

 6月1日に、本校の防災教育の学習の様子について、各報道機関から取材を受けました。

 一週間前の5月24日に、松山市が普及を進める災害時の行動を事前に計画する「ウェブ版マイ・タイムライン」の教員に向けた研修が松山市研修センターであり、その流れから「授業での活用について取材させてほしい」との申し出が本校に入ってきました。

 本校でこの研修を受講したのは、今年度の防災教育担当で、2年1組担任の福岡拓矢教諭でした。教員研修の翌日には取材依頼がきましたが、短期間で研修を還元できるはずもなく、受講した福岡教諭が授業公開を了承してくれなければ、取材を受けることは不可能でした。しかし、福岡教諭は快く了承してくれました。

 当日は、2年1組の総合的な学習の時間で、福岡教諭から吉田中学校赴任時に西日本豪雨に遭った体験談を聞いた後、生徒それぞれが自宅からの避難を想定し、警戒レベルごとの行動計画を端末からマイ・タイムラインに打ち込みました。その後のグループ学習では「1人で避難できない高齢者の手助けをする」「通れなくなっている場所を確認する」など取るべき行動を発表していました。授業後の生徒からの感想では「ウェブ版は友人の意見を取り入れて共有もでき、使いやすかった。すぐに情報を調べることができるのも便利」とし「自宅近くは水害のリスクは低いが、学んだことを地震などの災害で生かしていければいい」と話していました。

 私も2時間の授業を最後まで見させてもらいましたが、いろいろと気付くことがありました。授業を引き受けてくれた福岡教諭には感謝ですが、さらに西日本豪雨災害の体験を伝えることのできる貴重な教員であったことに驚かされました。自らの体験談は授業の導入として申し分なく、まさに「つかみはOK」です。その後の端末へ入力する生徒の作業は手際がよく、積極的に意見交換も行い、協働的な学びができていました。また、たくさんの大人が見ている中ですが、緊張した様子も見せず、授業中の発言や授業後の感想にも感心させられました。

 本日朝7時からのNHK全国ニュースで、松山市のマイ・タイムラインを使った防災の取組が紹介されました。その中で本校の学習の様子も紹介されました。松山市の防災への取組が全国的にすばらしいものであるとともに、本校の生徒の様子も胸を張って全国に紹介できたことにありがたく思いました。