令和6年度道中祭を振り返って

2024年11月2日 19時46分

 開会行事で生徒会長さんが「感動ある道中祭にしましょう」と呼びかけたとおり、今日の道中祭は感動ある素晴らしいものでした。

 

 オープニングで勇壮で息の合った演奏を披露したのは、水軍ソーラン同好会の皆さんでした。「渦潮之曲」は腹に響きました。

 続いての、合唱団は優しくて美しいハーモニーを体育館に響かせました。「未来へ」という曲の「まだ来ないものを人は創っていく」「君が未来だから」というフレーズが心に残っています。

 吹奏楽部の演奏はさすがでした。コンクールで演奏した「風紋」に続き、軽快でノリのよい曲を演奏し、会場が盛り上がりました。

 

 その後の、各学年の「総合的な学習の時間の発表」は、どの学年も学ぶべきことが非常に多いすばらしい内容でした。

 1年生の「防災学習」では、災害は必ずやってくること、日本は災害大国であり、災害に弱い国であるという話から、「事前復興」の重要性について説得力のある内容でした。代表の生徒が発表した「私たちが考える事前復興」では、火災を防ぐもの、津波に対するもの、避難手段や避難で必要になる物、災害に強い家、そして、人と人との絆が紹介されました。最後は、「事前復興」のためには、アイデアを絞り出すことが、この街を守ること、命を守ることにつながるというまとめでした。

 2年生の発表は、防災学習「公助」について、ドラマのようなストーリーをステージ上で熱演しました。テレビ番組の設定で、災害が起こる気象状況や実際に避難が必要な場面を具体的に示し、西日本豪雨のときの宇和島市吉田中学校の様子なども紹介しました。そして、パソコンを使って松山市のHP上でマイタイムラインを作成する様子を分かりやすく実演して見せてもらいました。「自分の命を自分で守る」ことの大切さ、具体的にどのようにすればよいのかを、大変分かりやすく示してくれました。

 3年生は、「国際理解」について、代表生徒3名による発表でした。まず、最初の発表者は自身の経験に基づいて、オーストラリアと日本の「教育」と「食文化」についての違いを、クイズを交えて分かりやすく説明してくれました。次の発表者は、「世界の木」について、カナダ、インド、フィジー、日本を例に挙げて、文化的な背景を紹介していました。木の伐採がどのような影響を及ぼしていくのか、その問題点についても語ってくれました。そして、最後発表は「移民と国際理解」として、外国から来た人たちについて焦点を当てた内容でした。暮らしやすい都市ランキングの紹介や、私たちにできること何かについて、しっかりと話をしてくれました。その中で、私が特に印象に残ったことは、「想像力を持つこと、それは相手を受け入れる余裕、スペースをつくること」というところです。3名とも、自身の考えがしっかりと伝わる素晴らしい発表でした。

 体育館での発表のあとは、校舎内の展示を見学の時間となりました。国語科や理科の作品、美術部の制作物、各学年の総合的な学習の時間の成果報告など、いずれもよく考え、一人一人の思い、メッセージがしっかりと詰まったものでした。

 残念ながら、私はこの後の生徒会企画と閉会行事に参加できませんでしたが、これまでに綴ったとおり、道中祭はすばらしい学びの場となったことは間違いありません。そして、ステージでの発表、それを正しい姿勢で真剣に観たり聴いたりしている全校生徒の皆さん、校舎内に展示されている作品、どれも大変立派でした。特に感心したことは、3年生の態度、姿です。体育館で発表を聴く姿勢、大雨で校舎内の移動が難しいときの譲り合いの様子、落ち着いて移動する姿は、さすがだと思いました。

 道後中の皆さん、感動あるすばらしい道中祭をありがとうございました。来週の合唱コンクールが待ち遠しいです。