令和7年度 第2学期始業式 式辞

2025年9月1日 18時11分

 全校の皆さん、おはようございます。

 最初に、皆さんに伝えたいことは、「感謝」です。それは、夏休みに入る前、1学期の終業式でお願いした二つのことをしっかりと守ってもらえた、ということです。一番大事なこととして、たった一つしかない命を守る。自分で考え、善悪の判断をして自分も周囲の人も大事にしてほしいということでした。皆さん一人一人がこのことを意識して生活をしたおかげで、こうして全員で2学期を迎えることができました。

 もう一つは、夏休み中の皆さんの頑張りです。部活動での大会やコンクールでの活躍、表には出ないところでの地道な頑張りが、いろいろなところで見られました。スポーツ、文化活動の両方で、県大会、四国大会、そして全国大会まで出場し、入賞という立派な結果もたくさんありましたし、何より、これまで努力してきてよかった、という声が多く聞かれたことを大変うれしく思いました。また、花壇の整備や校内緑化に頑張っている園芸部、美術部は、今月県内各地で開催される「日本スポーツマスターズ2025 愛媛大会」で、全国や韓国から参加する選手の皆さんの応援ののぼり旗と横断幕を制作しました。

 8月23日の「夏祭りin道後」では、ボランティアスタッフの皆さんの、おもてなしの心あふれる言葉や態度に大変感動しました。その夜に3年生が届けてくれた拾得物が、無事に持ち主に戻ったという出来事もありました。これらの夏休み中の皆さんの頑張りに、あらためて、ありがとうございました、と言いたいと思います。

 そして、もう一つ。終業式のときに「ありがとう」は美しい日本語の第1位ということを話しましたが、この夏休み中も、いろいろなところで道中生の「ありがとうございます」という言葉を聞きました。挨拶もすばらしいです。グランドや体育館、テニスコートで活動している生徒の挨拶、校舎で出会ったときの挨拶。道中生の挨拶について、保護者や地域の方からも、お褒めの言葉をたくさん聞きました。これからも、温かい言葉、相手を大切にする言葉を使ってほしいと思います。

 さて、今日から2学期です。来週は職場体験、10月には体育大会、新人大会、11月の道中祭、合唱コンクールなど多くの行事があります。3年生にとっては、卒業後の進路決定に向けて、スパートをかける時期も近づいています。校訓の「英知・向上」のとおり、未来を拓いていくための知恵や考える力を磨き、仲間とともに向上していく場面がたくさんある学期です。目標に向かって計画的に、あせらず、なまけず、ていねいに、一歩一歩努力を続けてください。

 そして、もう一つ頑張ってほしいことをお話します。「自分だけよければ」ではなく「みんなのために」「だれかのために」を心に留めておいてほしいと思います。こんな話を聞いたことがあります。熱い夏、日差しを遮る木陰はだれにでも欲しいもの。他人を押しのけてでも木陰を独り占めにして自分だけが快適に過ごそうとする人がいます。一方で、自分が暑くても、だまってそっと影を作って日の光を遮ってあげる人もいます。どうですか。後者のように、やさしさと強さ人持った人を目指したいと思います。今日、新たな教室での学習がスタートしました。この校舎は今使っている私たちだけのものではありません。皆が納めている税金でつくられた公共のもの、みんなのもので、これから何十年と後輩達が使い続けるものです。大事に美しく使わせてもらいましょう。これも「みんなのために」を実行することの一つです。

 さあ、2学期もみなさんのすばらしさを存分に発揮し、力を合わせて「みんなが笑顔、みんなが感動」を目指し、実りの多い学期にしていきましょう。