第2学期終業式 式辞

2024年12月25日 15時45分

 長かった2学期も今日で終わりです。こうして無事に2学期の終業式を迎えられることを、皆さんとともにまず喜びたいと思います。

 少し2学期を振り返ってみましょう。2学期には、体育大会、道中祭、校内合唱コンクールなどの全校で取り組む大きな行事がありました。私が2学期の始業式で皆さんにお話していたことがあります。それは、道中生が力を合わせ、「みんなが笑顔になり、みんなで感動できる」実りの多い学期にしてほしいということでした。それを見事に引っ張ってくれたのが、3年生の皆さんです。ブロックや実行委員、毎日の生活の中で、見事に3年生が力を発揮し全校に感動の輪を広げてくれました。3年生の皆さんは、今、進路を切り拓いていくために、自分自身と闘いながら頑張っています。 

 そんな3年生の姿を見て、1、2年生も大きく成長しました。2年生の職場体験学習の後の感想では、事業所の方への感謝の気持ちだけなく、人のことを考えること、協力することの大切さ、身の回りの大人が毎日大変な仕事をしていることを学んだり、将来の夢に近づく第一歩につながったりしたという内容がたくさんありました。周りのことをよく見て、様々なことを積極的に吸収しようとする2年生です。

 また、1年生も2、3年生に負けてはいません。日々の活動や各行事において、下級生であるという甘えも全く感じさせず、人の話をよく聞いて、きまりをまもり、けじめのついた生活ができています。また、部活動でも、新人大会では、2、1年生の活躍、頑張りが光りました。会場へ応援に行かせてもらいましたが、日々の練習を大事にして努力してきたことが伝わってくる、真剣で熱意あふれるプレーでした。吹奏楽部の皆さんは、明日からの全日本アンサンブルコンテスト愛媛県大会中予地区予選に出場します。練習の成果をしっかりと発揮してきてほしいと思います。 

 皆さん一人一人が2学期のことを振り返ってみるとどうでしょうか。2学期初めに立てた目標は、どの程度達成できましたか。自分が努力したところ、頑張ったところは素直に喜んでほしいと思います。反対に、少し怠けてしまったり、頑張りが足りなかった、というところにきちんと目を向けることも大切です。

 私も、皆さんも、生活の中でたくさんの失敗をします。今日しなければならないことを、怠けてさぼってしまった。提出物の期限を忘れていて迷惑をかけてしまった。友達とのやりとりで、相手のことをもっと考えた言動ができればよかったと後悔したなど、私たちは誰でも失敗します。こんなとき、私たちはどうすればよいのでしょうか。

 そんなとき、かつてアメリカ大リーグで活躍し、2025年のアメリカの野球殿堂入りの候補者となっているイチローさんの言葉を思い出します。それは、失敗とどう向き合うかが大切で、失敗の原因を第三者に向けるのではなく、自分に何が足りなかったかを問うべきだ。失敗の原因を道具ではなく、自分自身に向けるために、バットやグローブの手入れを怠らない、という内容です。失敗したときに、人のせいにせず潔く認めて、自分で原因を考え、同じ失敗をしないよう前を向いて努力していくこと、失敗に立ち向かっていくことで、自分も成長し、よりよい結果となって自分に返ってくるということだと思います。

 今日で2学期が終わりますが、皆さんにもたくさんの成果があったと思いますし、たくさんの失敗もあったと思います。失敗に対していつまでもくよくよせず、失敗に正直に向き合い、原因を見つめ、自分をさらに成長させるための糧にするとよいのではないでしょうか。

 明日から冬休みに入りますが、今年の失敗は今年のうちに消化し、新たな年をさらに成長できる一年にしていきましょう。冬休みが皆さんにとって健康安全で有意義なものになるように期待しています。来年、3学期の始業式に元気にお会いしましょう。